40代・50代の中途採用比率は、会社が年齢別の採用人数を公表していれば計算できます。ただし、法律上公表が求められている「中途採用比率」は、通常、年齢別ではなく採用全体に占める中途採用者の割合です。40代・50代に限定した比率は、会社の採用実績や問い合わせで確認する必要があります。
まず「中途採用比率」の意味を分ける
「40代・50代の中途採用比率」という言葉は、主に次の2通りに解釈できます。分母が違うため、調べる前にどちらを知りたいのか決めておきましょう。
| 知りたいこと | 計算式 |
|---|---|
| 中途採用者のうち、40代・50代が占める割合 | 40代・50代の中途採用人数 ÷ 中途採用者全体 × 100 |
| 40代・50代の採用者のうち、中途採用が占める割合 | 40代・50代の中途採用人数 ÷ 40代・50代の採用者全体 × 100 |
たとえば、1年間の中途採用者が100人で、そのうち40代が15人、50代が10人なら、「中途採用者に占める40代・50代の割合」は25%です。一方、40代の採用者全体が20人なら、40代の中途採用比率は15人÷20人で75%になります。
会社が公表している中途採用比率を確認する
まずは、応募したい会社の公式サイトで中途採用比率を確認します。一定規模以上の企業には、過去の事業年度における中途採用比率の公表が求められています。ただし、一般に公表されるのは採用全体に占める中途採用者の割合で、40代・50代別の内訳まで載っているとは限りません。
会社の公式サイトで、次のページや資料を探します。
- 採用情報
- 中途採用比率の公表
- ダイバーシティ・人材データ
- サステナビリティ・人的資本
- 統合報告書や有価証券報告書
- 会社概要やIR資料
サイト内検索では、「中途採用比率」「キャリア採用比率」「経験者採用」「人材データ」「採用実績」「年代別採用実績」などの語句を組み合わせると探しやすくなります。
40代・50代の人数が公表されている場合の調べ方
40代・50代の採用人数と、比較する対象の人数が同じ年度・同じ採用区分で公表されていれば、比率を計算できます。
- 対象年度を確認する。
- 「中途採用」の定義を確認する。キャリア採用、経験者採用、正社員採用など、会社によって区分が異なります。
- 40代と50代の中途採用人数を確認する。
- 分母が「中途採用者全体」なのか「各年代の採用者全体」なのかを決める。
- 同じ年度・同じ雇用区分の人数で計算する。
計算式は次のとおりです。
- 40代の割合=40代の中途採用人数÷中途採用者全体×100
- 50代の割合=50代の中途採用人数÷中途採用者全体×100
- 40代・50代合計の割合=40代・50代の中途採用人数÷中途採用者全体×100
たとえば、仮に中途採用者全体が80人、40代が12人、50代が8人だった場合、40代の割合は15%、50代の割合は10%、40代・50代の合計は25%です。これは説明のための計算例であり、特定企業の実績を示すものではありません。
公表資料で確認できないときは採用担当者に聞く
40代・50代の内訳が掲載されていない場合は、応募前の問い合わせや面接で確認します。ただし、企業が年齢別の人数や比率を開示していないこともあります。
質問するときは、「40代や50代の採用実績はありますか」と聞くだけでなく、次のように対象を具体化すると確認しやすくなります。
- 直近の採用実績に、40代・50代の正社員採用者は含まれていますか
- 中途採用者の年代別の構成を、公開できる範囲で教えてもらえますか
- 40代・50代の採用実績は、どの職種や雇用区分を対象にしていますか
- 採用実績は直近1年のものですか、それとも複数年度の実績ですか
企業が「中高年の採用に積極的」と説明していても、具体的な人数や比率が確認できなければ、割合までは判断できません。「実績がない」とは限らないため、非公表と採用実績なしを混同しないことが大切です。
求人サイトの表示だけで比率を断定しない
求人サイトに「40代活躍中」「50代も在籍」「中高年歓迎」と書かれていても、これは通常、年齢別の中途採用比率を示す数値ではありません。在籍者の情報なのか、今回の求人の採用実績なのかも区別する必要があります。
また、社員紹介やインタビューに40代・50代が登場していても、会社全体の採用割合を表しているとは限りません。求人情報は応募条件や職場の傾向を知る材料として使い、比率を計算する場合は採用人数などの根拠がある資料を確認します。
確認するときに注意したい条件
比率を比較する際は、数字だけでなく次の条件をそろえてください。
- 年度:2023年度と2024年度など、対象年度が違わないか
- 雇用区分:正社員だけか、契約社員やパートを含むか
- 採用区分:新卒採用と中途採用の定義が同じか
- 年齢区分:「40代」が40~49歳を指すか、採用時点の年齢で集計しているか
- 対象範囲:会社単体か、グループ全体か、特定事業所だけか
- 人数と比率:採用者数ではなく、在籍者数を集計していないか
特に「40代・50代の社員比率」と「40代・50代の中途採用比率」は別の数字です。前者は現在在籍している社員の構成、後者は一定期間に採用された人の構成を示します。
公開情報だけで分からない場合の判断方法
会社が年齢別の採用比率を公開していない場合、公開されている中途採用比率だけで40代・50代の採用可能性を判断することはできません。中途採用比率が高くても、若い年代の採用が中心である可能性があるためです。
その場合は、次の情報を組み合わせて判断します。
- 応募する職種の募集要件
- 年齢ではなく、経験・資格・役割に関する条件
- 求人票に記載された採用実績や社員構成
- 面接で確認した職場の年齢構成
- 企業が公表する人的資本や人材データ
ただし、社員の年齢構成から採用比率を正確に逆算することはできません。採用後の退職や異動が含まれるため、在籍者の年代構成は参考情報として扱います。
40代・50代の中途採用比率を調べる手順
最初に、知りたい比率の分母を決めてから、企業の公式サイトと採用資料を確認します。
- 「40代・50代が中途採用者に占める割合」など、調べたい比率を明確にする。
- 企業公式サイトで「中途採用比率」「キャリア採用」「採用実績」「人材データ」を検索する。
- 対象年度、雇用区分、会社の範囲、年齢区分を確認する。
- 40代・50代の人数と分母が公表されていれば、計算式に当てはめる。
- 数字がなければ、採用担当者に年代別の採用実績を確認する。
- 回答が得られない場合は、「非公表」と記録し、求人条件や職種別の採用実績を別に確認する。
結論として、会社全体の中途採用比率は公式サイトで確認できる場合がありますが、40代・50代に限定した比率は公表されていないことがあります。年齢別の人数と分母が同じ条件でそろったときだけ計算し、分からない場合は「採用実績なし」ではなく「比率は未確認」と判断してください。







